CITPの利用

CITP (Controller Interface Transport Protocol)は、ネットワークを介して画像やビデオストリームを交換するために使用される一連のプロトコルです。開発・保守は、Capture, Sweden (www.citp-protocol.org/) によってなされています。

プロトコル・スイートは、多くのことをサポートしています。grandMA2 卓と onPC では、これらの内、サードパーティーのメディアサーバによるサムネイル・エクスチェンジと、CITPビデオストリーム表示の、2つの要素だけをサポートしています。

これらについては、CITPのストリーミング および サムネイル・エクスチェンジ を参照してください。

なお、MA 3D では、CITPビデオストリームだけをサポートしています。

 

CITP の有効化

CITP は、Setup -> Network -> CITP Network Configuration で有効にします。

このメニューの右側にある CITP Enabled をタップすると、セッションでCITPが有効になります。

 

重要な情報

CITP を利用する際に注意すべき点がいくつかあります。

CITPセンダとCITPレシーバが同一コンピュータ上で動作している場合、CITP接続はできません。

CITPマルチキャスト・アドレスは、CITP Network Configuration メニュー(Setup)のタイトルバー・ボタンを押すことによって設定できます。CITPマルチキャスト・アドレス 224.0.0.180 は、IGMPスヌーピングが有効になっても、多くのスイッチによって転送されません。CITPをIGMPスヌーピングと連携させて使用するために、MA製品の CITP マルチキャスト・アドレスを 239.224.0.180 に切り替えることができます。ただし、代替マルチキャスト・アドレスの 239.224.0.180 は、多くのメディアサーバのメーカではまだ対応されていないので注意してください。CITPマルチキャスト・アドレスを変更してIGMPスヌーピングを有効にする前に、メディアサーバのメーカとの互換性を調べてください。

CITP Network Configuration でマルチキャスト・アドレスを変更すると、セッション内のすべてのMAステーション(卓、MA 3D、MA VPU)に対するアドレスが変わります。

ネットワークによるビデオのストリーミングでは帯域幅が要求されます。単独の CITP 30fps ビデオストリームでは、最大で15Mbit/sになります。ビデオストリームはマルチキャストとして送出されます。同一ビデオストリームを、別々の grandMA2 卓や MA 3D から要求されても、さらなるネットワーク・トラフィックは生じません。

CITP 利用時にネットワークの安定性を維持するためのヒント

以下は、30フレーム/秒のCITPビデオストリームのデータレートに関する概要です。圧縮ストリームの場合は、動画内容の圧縮率によってデータレートが変化します。

最小ネットワーク速度は 1000Mbit/s です。100Mbit/s のネットワーク環境では、CITPを有効にしないでください。

CITP ネットワークのデータレートの上限は、物理的ネットワークごとに 30Mbit/s を超えないようにしてください。この制限を超える場合は、より高い圧縮形式(jpg)によってビデオストリームの品質を下げるか、より小さな別のビデオストリームを要求してください。そうでないと、Microsoft Windows® オペレーティングシステムがインストールされたコンピュータで動作するビジュアライザやビデオストリーム・ビューアは、すべてのビデオストリーム・データを受信できず、CITP ビデオストリームのフレームレートは1fps以下になってしまうかもしれません。

 

MA VPU のCITPビデオストリームのフレームレートは、要求されたすべての出力によって共用される 30fps、および、要求されたすべてのCITPビデオストリームのレイヤによって共用される 10fps とに制限されます。例: Output1 と Output2 の CITP ビデオストリームを要求する場合、各ストリームの最大リフレッシュレートは 15fps になります。

現在接続されているネットワークのCITPネットワーク・トラフィックが30Mbitを超えた場合、MA VPU はCITPビデオストリームのフレームレートを下げます。